Music Diary
[ 2009.12.18 ]
女心わしづかみ、マイケル・ブーブレの新作
「今一番セクシーな男性シンガーは誰?」と聞かれたら、わたしは迷わずマイケル・ブーブレと答えますね。
1975年、カナダ生まれ。十代は「のど自慢荒らし」だったけれど、フランク・シナトラやエルヴィス・プレスリーの古い曲ばかり歌うので、落選続き。。。
10年以上鳴かず飛ばずの日々を送ったといいます。
「これがダメなら、祖父のあとを継いで漁師になるしかないか。
ダメ元でデヴィッド・フォスターにデモ・テープを送ったら、いいじゃないかって返事がきて、耳を疑ったのが昨日のようだ」
マイケルの歌は、1曲に全身全霊をこめます。
恥ずかしいくらいの、一生懸命。
次の曲も。また、次も。
それが聴いているうちに、だんだんうれしくなってくるのです。
◆ ◆ ◆
2003年、フォスターのプロデュースを得たデビュー作『マイケル・ブーブレ』を世界で400万枚売り上げ、2004年夏には映画『スパイダーマン2』のエンディング・テーマ「スパイダーマンのテーマ」を歌って、大きな話題に。
2005年の『イッツ・タイム』では、ジャズ・チャートで史上最長の80週以上No.1。
2007年の前作『コール・ミー・イレスポンシブル』は15カ国で1位、アルバム・デビューからは一気に頂点へ登りつめました。
シンガーから銀幕へ。
ビング・クロスビー、フランク・シナトラ。近年では、ハリー・コニック,Jr.が歩んできたショービズの王道を、マイケルも踏襲し、全米で放送されたTVドラマ「ラス・ベガス」に出演するなど、俳優としても活躍しはじめました。
今回の新作『クレイジー・ラヴ』もダウンビート誌初登場1位。
日本でのリリースは2010年2月ですが、時代を超えたスタンダード集として、各国で既に話題沸騰中。
マイケルが語っています。
「今作はカヴァー曲であっても、それぞれの曲がぼく自身のストーリーを伝えられるように、自伝的な要素をもったものを選んだ。
そして、スタジオで一発撮り。聴く人が一緒にスタジオにいる気分になれるようにね。
オーガニックなアルバムにして、完璧さをさけたかったんだ」
そう、比べるのはよくないけれど、ハリー・コニックは自分でアレンジして、自分のビッグバンドもって、ピアノも弾いてという完璧主義なのに反して、マイケルは完璧ではないから、人気があるといっても過言ではありません。
スターって、絶対にいないんだけど、隣にいそう。
ハンサムだけれど、ハンサムすぎない(特に最近は)。
男の色気は、不完全さに宿りますからね。
あら、この人もダメなところがあるのね。
その隙をみつけたとき、女心は動くもの。
マイケル・ブーブレは、自分が完璧ではないことをよく知っていて、だからこそ渾身の力をこめて歌う。
新作冒頭の〈クライ・ミー・ア・リヴァー〉では、もぅ、アレンジが赤面するほど派手で、これでもかと盛り上げます。それを歌い切るマイケル。
カタルシス、有り、です。
知性より、全身全霊の肉体派。
粋とか都会的ではないけれど、実直さでは誰にも負けない歌いっぷり。
マイケルは、ひたむきさに心をつかまれるという、世界の女子の心理が生んだスターなんだと思います。
2010年のヨーロッパ・ツアーは、なんと、58秒で売り切れたそうw
すごい。
あまりに世界での人気が急に高かまり、日本での一般公演が実現していないほど。
マイケル・ブーブレの『クレイジー・ラヴ』、LIVEでも観たいのですが、実現するでしょうか?







